試験シーズン。

今年もまた学年末の試験シーズンに突入した。
まずはパックのバカンスの前にパリ近郊のコンセルヴァトワールの金管楽器、バカンスが明けて翌週に木管楽器の試験があったのだが、例年よりかなり時期が早くなった事もあるのだろう、今年はどの楽器も生徒のできがいまいち。
去年から試験のリハーサルを仕切る担当が変わったこの学校、新しい担当の先生が不慣れなせいか変なミスが多くて、先生も生徒もかなり困っている。
コントラバスのリハーサルの時間は何人分も少なく計算されていて、フルートのfin de 3e cycle(第3課程の終了試験)のためのリハーサルは完璧に忘れられていた。

なぜか弦楽器だけは時期が例年より遅く、今までは学校内で行われていた各cycle(課程)の終了試験がこの地域の他のコンセルヴァトワールの生徒と一緒に他の学校で行われることになったそうで、先生たちはピリピリしている。
なのにリハーサルの時間は短縮されているし、リハーサルの時期が早すぎたりして生徒は弾けていない。先生がリハーサルに来られないクラスもあって私が間違いを直さなければならなかったりするのだが、何度言っても拍を数えられない生徒や間奏の後出られない生徒が多いこと!私はかなり忍耐強い方だと思っていたけれど、さすがにイライラしてきた。

フランスのコンセルヴァトワールではソルフェージュが必修で、楽器のレッスンを受ける前からソルフェージュを勉強しなければならない。なのになんでこんなに数えられないんだ!?
日本から来たばかりの頃はこの国はなんてソルフェージュ教育が進んでいるんだろう!と思ったものだったけれど、それはCNSMの生徒とかいわばピラミッドの頂点の人たちのレヴェルだったって事なのか…。
先生たちの中には生徒の数え間違いに気づかない人もいる。数えられないっていうのも問題だけど、間奏を聴いてさえいれば絶対間違わないのに間奏を聴くっていう単純なことをなぜ教えないんだろう?

コントラバスの先生は「親から教育しないといけない」と嘆いていた。5月には連休が結構あって、試験の直前なのに連休にはどこかに出かけるだのなんだのと親が言い訳してリハーサルやレッスンを休む生徒もいる。

フランスにはどんな小さな町に行ってもその町のコンセルヴァトワールや音楽学校が必ずといっていいほどあって、住民は手頃な登録料で子供に音楽教育を受けさせることができる。それはとても素晴らしいと思う。
でも、こういった町の学校の親の熱意のない生徒を結果的に放棄してしまう先生も多いのかもしれない。そして親が熱心で才能のある生徒はそのうちもっと大きな学校に移ってしまう。先生も複雑だろうな。。。

ここの学校と平行して、遠い郊外の学校のフルートの合わせも始まった。
こちらは先生が熱心で年間に何度も生徒のコンサートがあって、生徒はピアノにだいぶ慣れていて会うたびに上達しているのでなかなか伴奏のしがいがある。
でもやっぱり数えられない。
これって国民的な欠陥なんじゃないだろうかと思う今日この頃。

余談になるけど、ここの先生は合わせの最中に他の生徒が入ってくると喋りだす。「あらごめんなさい、他の生徒と話していて聴いてなかったわ。」
もう一度弾いている最中にまた別の生徒が入ってくる。「今xxx見ていたからよく聴いてなかったわ、ごめんね、ここからもう一度。」
先生も正直というか、なんというか…憎めないけど、効率よく合わせして帰りの電車に間に合うように終わらせましょうよ。逃すと1時間電車ないんですよ〜。。。
それから先生、コンサートの時に譜めくりしてくれるのはいいけど、まだ4小節残っているのにフルートが休みになった途端にページをめくるのやめてください(笑)