パリでiPhoneを盗られたら。

policeパリのメトロでは日本語でも「スリにご注意ください。貴重品や携帯電話などの管理には十分気をつけてください。」といったアナウンスが頻繁に流れている。
iPhoneやスマートフォンが普及しているパリだけど、いまだに携帯の盗難がとても多い。
乗客の大半が(時間帯や地域によるかもだけど6〜7割ぐらい?)iPhoneやスマホをいじっている(SMSやゲーム、特にCandy Crushをしている人が増えたと思っているのは私だけではないはずw)のでそんなに狙われないような気がしてしまうけれど、やっぱり油断は禁物。隙のある人を狙っている悪者がウヨウヨしている。特にiPhoneはターゲットになりやすい。

メトロでCandy Crushそういえば以前、iPhoneを買った友達が、盗られるのが怖くてしばらく自分の家の中でしか使わなくて家電状態、やっと外に持って出かけられるようになっても絶対バッグから出さず携帯の意味がないという事があったな、、、
だけどやっぱりiPhoneを使いたい。何度も盗られている(泣)私や友達の経験から気をつける点を書いてみる。

  • iPhoneの自動ロック機能はオンにする。できるだけ短い時間でロックされるように!
    警察署で私のすぐ前だった若い女性はメトロで自動ロックにしていなかったiPhoneを盗られて、盗った人物がそのiPhoneで写真を撮ってFacebookに投稿し、誇らしげに犯行宣言したんだそうだ Σ(゚д゚lll)
  • iPhoneのアプリ « Find iPhone – iPhoneを探す » をアクティベートしておく。
  • メトロやバス、駅のホームなどで使う時は怪しい人がそばにいないかよく周りをチェックしてから。
  • 乗り物の入り口の近くは要注意。駅に着く直前に盗んでドアが閉まる瞬間に飛び降りて逃げるケースが多い。車内やホームに仲間がいて既に盗んだiPhoneをパスしてしまう事もよくある。
  • 友達は、とにかく最新のモデルは持たないようにしているそうだ。確かにいちばん新しいモデルは標的になりやすいかも。
  • iPhoneの持ち方にも気をつけた方がいい。両脇を持っていると(特に画面を横長に持っている時)上から抜き取られやすいので上も握っておく。
  • イヤフォンをつけていた方がまだ盗られにくいかと思っていたけれど、盗る方も技を磨いている。かえってイヤフォンを乱暴に外そうとしたり突き飛ばされたりしてけがをする可能性もあるから気をつけないと。
  • カフェやレストランではテーブルの上に無防備にiPhoneを置かないようにする。椅子にかけた上着のポケットに入れておかない。(お財布なども!)
  • 地図や署名運動の紙を持って近づいてきて盗んだり、指輪などを見せて「これあなた落としませんでしたか?」と注意を引いて盗む手口がよくある。暮れに日本から来た友達はAvenue de l’Opéra(オペラ通り)を歩いていて3回この指輪と地図の手口で声をかけられたとか!(何事もなかったけど)

盗られそうになったら無理に闘わない方がいい。抵抗してけがをした友人もいる。
携帯に限らない。以前、日本人留学生がオペラ界隈でバッグをひったくられそうになり、抵抗してバイクで引きずられて頭を打って亡くなったという事故があったのだそうだ Σ(゚д゚lll)

ANAアメリカン・エキスプレス・カード

盗難にあったら :

  • 近くにいる人などに頼んで携帯の会社に電話して盗られた携帯の番号をブロックする。
    緊急の場合は17112に電話させてもらう。
    こういう時フランス人は親切で大抵手を差し伸べてくれる人がいる。でもどんなにパニックしていても感謝の気持ちはきちんと伝えるように!
  • macやPC、iPadなどからiCloudの《Find iPhone – iPhoneを探す》にアクセスする。
  • mac/PCで《Find iPhone – iPhoneを探す》 またはiPadなどのアプリ « Find iPhone – iPhoneを探す » を使って設定/消去する。紛失モードで追跡したり、もしiPhoneがロックされていなかったらアプリからロックする事ができる。盗られたiPhoneがインターネットに接続されると消去されるように設定する事もできる。
    インターネットに接続されたらiPhoneの中身を消去してお知らせメールが来るように設定してあるけど、今までそのお知らせが来た試しがない。接続する前に初期化されてるんだろうか…?気持ち悪い。

    Find iPhone - iPhoneを探す

  • 警察署に行って被害届を出す。
  • 携帯の盗難ももちろん、いろいろな被害が多くて警察署は混んでいるから覚悟がいる。1時間以上待たされる事も多い。最初警察に行った時に急いでいると言ったら、オンラインで被害届を仮申告できるサイトを教えてくれた。オンラインでざっと被害の概要を送信して希望の警察署と希望の時間を予約できる。
    アドレス: www.pre-plainte-en-ligne.gouv.fr
    今回は結局オンラインで仮申告せずに夜になってから警察に出直した(かなり待った。私の前の2人もiPhoneの盗難だった!)けれど、便利そう。

    Pré-plainte en ligne 警察の被害届仮申告のサイト
    警察の被害届仮申告のサイトのトップページ(2017年7月)

    いつも思うのが、犯人の外見や服装などにもっと注意しておけばよかったのに、という事。まぁそんな余裕はないんだけど。肌の色や髪の色、長さ、背格好、そして服や靴の種類、形や色など、さらに写真を見て犯人かどうか限定できるかなどを聞かれる。

    警察に行く時には盗難にあったiPhoneのIMEIをメモして持っていくのを忘れずに。警察から携帯のオペレーターに連絡が行き、そのIMEIの携帯はブロックされて使えなくなる。
    (もっとも国外だったかEU圏外に出てしまったら使えるらしいけど、、、)
    IMEIはiPhoneの設定で表示できるし箱にも記載されているけれど、iPhoneや箱が手元にない場合、(macの場合)

    iTunesでiPhoneのIMEIを表示

    そのiPhoneと同期した事があるmacのiTunesを開いて、メニューバーの iTunes > Préférence(設定) をクリック。
    Appareils(デバイス) を選択すると、今までのiPhoneのバックアップのリストが表示されるので、日付や機種名から盗まれたiPhoneを見つけてカーソルを載せるとクリーム色のポップアップが現れる。電話番号、IMEIとシリアルナンバーが表示されるのでメモ。
    でも同期しているiTunesにアクセスできない場合もあるだろう…。オペレーターには情報が残っているはずだけど、普段から控えておくといい。

  • 保険会社に被害届を出す。
    回線をストップするのと保険の被害届は別なので注意。被害にあってから48時間以内に電話して指示に従う。
    警察署で作った書類 « Procès Verbal » (盗難の日時、詳細と盗まれた携帯の電話番号とIMEIが記載されている)を保険会社に書留で送る。最近ではスキャンしてメールで送れる。
    パリでiPhone/スマホを使うなら携帯のオプションや携帯ショップなどの保険に加入する事を強くおすすめする。
    Orangeの新しい保険の11,99€/月のオプションはすべてのタイプの盗難、破損、水没もカバーしていて全額返ってくるらしい。
    でも私はよりによってこの間保険をケチって安くしたばかり。凹む、、、
    懲りてこの保険が既に含まれているforfaitに変える事にした。

    追記: 2017年7月の時点では保険はforfaitに含まれていなくてオプションのみ。スマートフォン対象の補償額の上限が400€の保険(月額9,99€)とスマートフォンまたはタブレット対象となる補償額の上限なしの保険(月額13,99€)から選べる。

さきほども書いたけど、私も何度も盗難にあっている(−_−;)
メトロやRERの車内で、友達と一緒にいたスタバで、…そしてついこの間は人の少ない、薄暗いバス停でだった。
バス停のボックスの中のベンチに怪しいアジア系のオジさんが座っていてジト〜っと見られて不気味だったので、少し離れた場所に移動してiPhoneでネットを見ていた。疲れていたので周りに注意していなかったのだろう、一瞬何が起きたのかわからなかった。
相手は2人組。1人にiPhoneをつかまれ乱暴に引っ張られてもう1人に突き飛ばされ、あっという間に持っていかれた。暗くてよく見えなかったけど、多分某東欧の国の13〜15歳ぐらいの子供!
(盗難で悪評高い民族。こう何度も被害に遭うと人種差別になりそう!)
走って追いかけたけど追いつけなかった。けがはしなかったけれどショック。
その日に限っていつもと違うバスに乗って、普段使わないバス停で乗り換えだったのだ。こういうのを魔が差したっていうんだろう。
今考えると、照明が暗く、後ろに公園があってしかもブローニュの森に近い…
これって犯罪には絶好のロケーションだった Σ(゚д゚lll)

なくなってみて実感する、iPhoneへの依存度。
はぁ〜、、、盗られるのに慣れてきた自分が情けない。